松並木の参道
300m続く松並木
法隆寺に参拝する際、どんな交通手段で向かっても間違いなく通る場所。
それが参道の松並木です。
南大門までの約300m。
ひたすら続く美しい一直線の並木道は、法隆寺の玄関口としてふさわしい壮観な光景ですね。
この並木道の両脇にはお土産物屋や食事処が点在し、昔から多くの参拝者で賑わっています。
さて参道沿いにはたくさんの松が植えられていますが、実はこれ、参道だけではありません。
法隆寺は、境内にもたくさん松が植えられているのです。
聖徳太子と松には深い繋がりがあるのですね。
聖徳太子と松
太子三歳の時の伝説です。
両親とともに近くの桃園を散歩していた時、父の用明天皇が太子に何げなく聞いたそうです。
「お前は桃の木と松の木どちらが好きか?」
すると太子は
「桃の木はひと時しか花を咲かさないが、松は年中青々としていてキレイだ。だから私は松がいい。」
三歳ですよ。
うちも娘が今三歳ですが、そんなこと急に喋りだしたら恐怖しかありません。
この伝説を知っていた御嵯峨(ごさが)上皇が、1261年に松並木の参道を造らせたそうです。
参道の入口はどこ?
国道25号線から参道に入る際には『聖徳宗総本山 法隆寺』と書かれた立派な石碑を見つけるはずです。
ほぼ誰もが参道の入り口だと思っているこの場所。
実はここはまだ入り口ではありません。
後ろを振り返ってみます。
どうですか。
後ろにも松並木が続いていることがわかると思います。
100mほど歩いていくと…
ありました。
これが本来の参道入口。
これは、本来は450mほどあった松並木の参道が、昭和16年に国道整備の為分断されたため。
真ん中を国道がぶった切っているのでわかりにくいですが、昔はここがスタートだったわけですね。
知っていると通りたくなる、法隆寺の参道でした。